行政書士になったきっかけ

 こんにちは。宮野です。
 今日は、私が行政書士になったきっかけについて書きます。

 経歴をご覧になっていただければわかる通り、当初私は司法試験合格を目指していました。小学生の頃より、弁護士にあこがれ、自分もいつかなりたいと思っていました。
 今の司法試験制度は法科大学院を修了するか、予備試験に合格することで初めて司法試験の受験資格を得られ、そこから五年以内に五回まで受験できます。私は、最後まで受験しましたが不合格に終わりました。反省点はいくつかあるものの、これまで積み重ねてきた選択に後悔はありません。

 そんな自分がなぜ行政書士として開業することになったか。とっさに思いつく理由は以下三点です。

 第一に、独立願望が強かったからです。
 幼少期より、弁護士に憧れていたというのもありますし、被用者という立場であれば、頑張っていたとしても、必ずしも正当な評価が受けられない場面が多々生じると思うからです。そういった経験を私自身経験したことがありますし、身近な人たちからもそういった話をよく聞きます。雇用されているからといって人生安泰なわけではない以上、だったら独立して生計を立てたい。そんな思いが強くありました。

 第二に、これまで学んだ法律の知識を仕事に活かせたら良いなという思いがありました。
 司法試験は不合格でしたが、短答式試験の方では、毎年それなりに良い結果でした。知識を吸収すること自体は好きであり、学んだことを人に共有することが生きがいなので、行政書士は自分にとって天職だと思います。

 第三に、対人の接客業が好きということです。
 私は、学部時代の約3年間(店舗が閉店するまで)、ローソン店員として働いていました。コンビニの仕事は奥が深く、やることがたくさんあります。その中でも、一番勉強になったのが、お客様とのやり取りです。当時、私は敬語をまともに使えておらず、お客様からわざと誤った敬語を復唱されたりしていました。そのような恥ずかしい経験を経て、社会人の基礎を学んでいきました。恥はかきましたが、そのようなやり取りを含め、様々なお客様と接することがとても楽しく、今では良い思い出です。
 また、大学で手話サークルに入っていたこともコミュニケーション力を鍛える良い機会でした。健聴者同士でもコミュニケーションをとることは大変です。ましてや、文化や言語、生活スタイル等が異なる方たちと交流するのはもっと難しいことです。伝えたいことがなかなか伝わらない、伝わったと思っていても実際は伝わっていなかったというのは、健聴者側でも、ろう者側でも経験があることなのではないか思います。
 今でも簡単な手話表現はできますが、機会を作って手話能力を高める努力をしていきたいと考えています。スムーズに通訳ができるレベルではありませんが、経験がない方よりは、ずっとお役に立てるはずです。ろう者・難聴者の方々もぜひ私にご相談いただけると嬉しいです。
 他に、接客業の経験としては、超短期で投票事務従事者やクレジットカード加入促進スタッフなどをしたことがあります。また、コールセンターのオペレーターやSV業務をしていました。発信業務も受電業務も経験ありますが、声だけの交流とはいえ、コンビニ店員以上に様々な方々と対応する機会を得られたのはすごく有意義でした。電話のお相手は、年齢・性別・職業等多種多様であり、かつ、笑っている人、悲しんでいる人、怒っている人…いろいろな方々がいらっしゃいました。そこで培った経験は今後様々な場面で生きてくると確信しています。
 また、行政書士業務に最も関係が深い経験は、弁護士事務所の事務員として働いたことだと思います。元々は、弁護士になるために事務員になりましたが、結果として、行政書士の業務に通ずる仕事でした。相談者対応をはじめ、書類作成補助、各機関との交渉補助等、色々と反省すべき点はありますが、多くを学ばせていただきました。仕事の効率化について深く考える機会となったことが人生における宝物です。

 行政書士としてスタートしたばかりで、これから勉強すべきことはたくさんありますが、この仕事を長く続けていきたいと思っています。
 お客様ひとりひとりを大切にして、私に相談してくれたことでより幸せに感じられる人が増えるよう、日々邁進していきたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

 行政書士 宮野隼佑